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鳥羽の家(リノベ)

【ダイニングキッチン改修】

もともとのキッチンは、細かく仕切られた間取りと増え続けた家電や収納により、動線が限定され、実際の広さ以上に閉塞感のある空間となっていました。

本計画では、RC造という構造条件を丁寧に読み解き、撤去可能な間仕切りを整理。廊下部分までをキッチン空間へ取り込み、アイランド型を中心とした一体的なダイニングキッチンへと再構成しました。

区切られていた空間を“つなぐ”ことで、光と視線が奥まで抜け、家族の気配が自然に感じられる場へと変化しています。南側の開口から入る柔らかな光が、白を基調とした面材やタイルに反射し、空間全体に穏やかな広がりをもたらします。

設備にはLIXILのフルスペック仕様を採用。収納力や清掃性、作業効率を高めながら、生活感が過度に出ないよう素材と色味を統一。機能性と空間美のバランスを整えました。

また、テレビ台および背面収納棚にはIKEA製のユニットを採用し、寸法を精査したうえで空間に組み込み、造作家具のように見せる納まりとしています。既製品でありながら、壁面いっぱいに計画することで一体感を持たせ、コストとデザイン性の両立を図りました。

「広くなった」という物理的な変化以上に、
家族が自然と集まりたくなる“居場所”が生まれたことが、この改修の大きな成果です。


【階段リフォーム】

既存の階段は、曲がりのあるスリップ階段。デザイン性は保たれていましたが、踏面寸法が小さく、昇降時に不安を感じる状態でした。

今回の改修では、意匠を継承しながら段数を一段減らし、踏面を拡張。勾配を緩やかに調整することで、体感的な安心感を高めています。

大きく印象を変えるのではなく、「毎日の動作が自然になる」ことを重視した計画です。木の質感を活かしながら、安全性を向上させることで、住まいの記憶を残しつつ、暮らしやすさを更新しました。

危険を感じる場所がなくなること。
それは、住まいの安心を積み重ねることでもあります。

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