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大台の家

風景と溶け合い、余白と開放感に満ちた「自由な家」

 

本計画は、恵まれた広大な敷地ポテンシャルを最大限に引き出し、「内と外が心地よく溶け合う暮らし」をテーマに掲げました。単に大きな家を建てるのではなく、視線の抜けや風の通り道を緻密にデザインすることで、室内でありながら自然の一部であることを感じられる、圧倒的な開放感を持つ住まいを目指しました。

境界を曖昧にする、外へと広がる開放的な間取り

広い敷地を活かした設計の肝は、窓を介して外の風景を暮らしの一部として取り込むことにあります。

■空間の連続性: 室内を壁で細かく区切るのではなく、リビング、ダイニング、そして外へと繋がるテラスまでをひと続きの空間として計画しました。これにより、実際の面積以上の広がりを感じさせ、家族がどこにいてもお互いの気配を感じられる一体感を生み出しています。

■構造現しがつくるリズム: 天井は構造を現しにすることで、垂直方向への開放感を確保しました。力強い梁のラインが室外へと視線を誘導し、内と外をボーダレスにつなぐ視覚的なリズムをつくり出しています。

素材のぬくもりが引き立てる、家族の居場所

開放的な空間に温かみと落ち着きを与えるのは、吟味された自然素材の質感です。

■無垢ナラ材の床: 足元には、経年変化を愉しめる無垢のナラ材を採用。素足で歩くたびに伝わる心地よい質感と、年月とともに深まる色艶が、家族の歩みを優しく包み込みます。

■造作キッチンの存在感: 住まいの中心に据えたのは、フルオーダーの造作キッチンです。広い庭を眺めながら料理ができるよう配置を検討し、使い勝手と美しさを両立。立ち位置から見える景色まで計算し尽くされたキッチンは、家事の時間を「豊かな日常」へと昇華させます。

変化を許容する「余白」のデザイン

この住まいの魅力は、完成した瞬間がゴールではなく、暮らしながら完成させていくという点にあります。

■階段踊り場の新定義: 階段の途中に設けた広い踊り場は、単なる通路ではなく、子どもたちの遊び場や読書に耽るベンチとして機能します。外の景色を眺めながら、家族がふと立ち止まり、自然と会話が生まれる「居場所」となります。

■未来を育む余白: 暮らしの変化に合わせて柔軟に使い方を変えられるよう、あえて用途を決めすぎない「余白」を各所に残しました。子どもたちの成長、趣味の広がり――。この家は、住まう人の変化を拒むことなく、時とともにその姿を変えていきます。

素材、構造、そして豊かな外部環境。そのすべてが調和し、日常の中に心地よい風が吹き抜ける。そんな、時を経るほどに愛着と価値が増していく住まいが完成しました。

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